明年の統一地方選挙を数ヶ月後に控えたこの頃は、すでに水面下での選挙戦がスタートし、関係者にとっては、何かと慌ただしい季節です。
当方も近年、国政をはじめとする現職議員の方々や、予定候補者の方々のパーソナルブランディングや選挙対策などを承っていることもあり、「秘書」に関するさまざまなご相談が増えています。
ちょうど過日、政令指定都市の市長選に際し、次のようなご相談がありました。
「選挙戦を取り仕切れる“男性”秘書」をご紹介いただけませんか」。
ここで違和感を感じるのは、あえて指定された「“男性”秘書」という言葉です。
なぜ、あえて「“男性”秘書」でなければならないのか。
逆に言えば、なぜ「“女性”秘書」ではいけないのか。
問われるべきは、“男性秘書”か“女性秘書”という性別ではなく、「選挙戦を支えることができる能力のある秘書」であるかどうかです。
以前、ある国会議員の方が、会話の中で“無意識”におっしゃったコメントが頭に蘇ります。
「男性秘書なのに、外交戦ができない」。
「女性秘書なのに、気がきかない」。
我が国は、いつまで「固定的性別役割分担意識」に縛られ、「ジェンダーバイアス」に向き合うことなく、時代に逆行するのか。
今、日本はまさに正念場です。