本年もさまざまなパワーハラスメントの問題が報道されていますが、ビジネスの現場では、明らかに厚生労働省の「6つの類型」に当てはまるようなパワーハラスメントは、意外と少ないようです。

むしろ、現実に世の上司を悩ませているのは、実はパワーハラスメントの定義には当てはまらない、「グレーゾーンのパワーハラスメント」。

「グレーゾーンのパワーハラスメント」とは、上司は真っ当な指導をしたつもりでも、部下からは「パワハラだ」と言われ、その指導がなぜパワハラと言われるのかが理解できず、その結果、上司は「正しい指導とパワーハラスメントの境界線がわからない」と悩んでしまう現象のことをさします。

言いかえれば、厚生労働省の定義では解決できないパワーハラスメントの問題です。

では、そのような「グレーゾーンのパワーハラスメント」がなぜ起こるのか。

それは、上司と部下の働き方や価値観、コミュニケーションの取り方が大きく違うことが、最も大きな要因だと考えられます。

「昔は当たり前でも、今は時代遅れだ」などと、悪気なく主張するイマドキの部下に対して、“差異”ゆえに“対立”するのか、“対話”の力で“理解”し合うのか。

グレーゾーンのパワーハラスメントの問題は、上司と部下の間で繰り広げられる“白か黒かの戦い”ではなく、“グレーからの価値創造”ができるかどうか。

まさに、上司の真価が問われるところです。