本年も2016年度の「国語に関する世論調査」が、文化庁より発表されました。
本調査は、16歳以上の男女2015人を対象に実施されましたが、「最も近しい人に自分の本音を伝えやすい手段は何か」との問いに、90.1%が「直接会って」と回答。
年代別では20代が94.3%と最高で、「携帯電話での通話」は30.0%、「メール」は17.3%と、他の手段を大きく引き離しています。
日々の生活において、若者とSNSは切っても切れない関係のようですが、いざという時は対面でのコミュニケーションを重視するというのですから、実に以外な結果です。
また、「相手との伝え合いにおいてどちらを重視しているか」との問いに対しては、「言葉に表して伝え合うこと」が約50%、「察し合って心を通わせること」が約30%。
ビジネスシーンにおいては、若い世代の部下は「言われたことしかできない」という管理職の嘆きはよく耳にするところですが、まさに「察する力」が弱いのが、若い世代の特徴です。
かたや上司側は「忙しいから」または、「言わなくてもわかるだろう」と、部下に対して「明確に言葉で伝えること」を省略した結果、こじれてしまっている場合が多いようです。
そのような上司と部下のコミュニケーションの課題を解決する早道は、お互いのコミュニケーションのスタイルの「差異」を知り、お互いに「進化」すること。
この「お互いに」という視点が、キーワードなのだと痛感します。