限られて時間でいい仕事をしようと思うあまり、一日のスケジュールに可能な限りの仕事を詰め込んで、むしろ、スケジュールがいっぱいでないと安心できないというビジネスパーソンも以外と多いようです。

ですが、ビジネスは変化の連続ですから、スケジュールに組んだ仕事がその通りに運ぶわけはなく、むしろ、一日が終わったら、当初の予定とは全く違うことになっていたという場合も珍しくはありません。

そもそも、スケジュールを創るということは、管理や調整という次元を超えて、自分自身の仕事をプロデュースすることであり、非常に重要なクリエイティブな作業です。

現に、私も秘書時代を振り返ると、お客様第一で動く社長のスケジュールは、変化、変化の連続で、秘書として同じ時間を共有し、共に動くことはまさに戦いでした。

朝の段階では、来客や外出含めても数件のスケジュールが、ホテル業という業種も手伝ってか、一日が終わってみると、対応したお客様は数百人に及び、その上、次々に想定外のことが起こるボスのスケジュールは、まさに、変化しながら終わるまでは完全に未定という毎日でした。

そこで、このようなアグレッシブなエグゼクティブはもとより、変化の時代のビジネスパーソンは、何があっても臨機応変に対応できるような「空白の時間」をある程度 確保して、スケジュールを組むことが重要です。

なぜならば、昨今は、ただでさえビジネスのスピードが早い上に、想定外の緊急事態に巻き込まれる可能性も高く、突発事項発生の際には、速やかに対応できる「物理的時間」と「能力」が求められるからです。

にも拘らず、常にスケジュールはいっぱい状態で仕事をしているようでは、いざという時に、その対応に当たる時間を捻出するための調整に追われ、想定外の事態に善処することは難しいと言えます。

つまり、どのような時でも自分のスケジュールに若干の余裕をもち、速やかに自由自在に自分の時間をコントロールできる能力は、実は、自分がいい仕事をするためだけでなく、リスクマネジメントの観点からも、ビジネスパーソンには必須のスキルと言えます。

さらに言えば、想定外の突発事項が起こらなかった場合は、一日のスケジュールで確保している「空白の時間」を使い、やるべき仕事を「前倒し」で仕上げ、仕事の効率を上げることができます。

つまり、一日のスケジュール上で確保する「空白の時間」は、時と状況に応じて、「リスクマネジメント」にも「前倒し」にも転じる 実に有効な、絶対的に不可欠な時間なのです。

2015.6.12