先日、VIPのアテンド(接遇・おもてなし)を職務とする女性スタッフ約50名を対象とした「アテンド研修」を担当しました。

「アテンド」という業務は、客人(相手)の身の回りの世話や、リクエストなどに対応する専門職で、ホテルのコンシェルジュ(ゲストリレーション)などがそれにあたります。

国内においては、東京オリンピックの決定を受け、グローバルスタンダードの「アテンド術」と、日本特有の文化である「おもてなし」の良い点を融合させた新しいスタイルのアテンドが、今後ますます 求められるのではないかと感じています。

今回の研修では、おもに「アテンド術」の基本について学びましたが、アテンドと言えば、非言語だけでなく、当然、言語コミュニケーションの能力も不可欠です。

ところが、最近、接客の現場やテレビ番組などでよく耳にする、気になる「アテンド用語」に、「お連れします」と「お呼びします」があります。

まず、「お連れします」というフレーズは、基本的には犬や猫に使うことはあっても、人間に使うと失礼にあたり、一般的には、A地点からB地点に人間を誘導する場合は「A地点からB地点に ご案内する」が望ましい表現です。

また、テレビ番組などで、「本日は、○○大学の□△教授をスタジオにお呼びしています」というフレーズをよく耳にしますが、「お呼びする」というフレーズは、相手を「呼び付ける」という意味になり、完全に相手を上から見下すことになりますので 失礼にあたります。

ですので、この場合は「お招き致しております」、または「お越しいただいております」などが適切です。

そして、これが アテンドの場合であれば、「お客さまを、A地点から こちらに呼んできます」という内容を伝えたい場合は、「お客様を、A地点から こちらにご案内致します」が、相手との位置関係に考慮した適切な表現です。

このように「アテンド業務」は、何よりも「お客様のために」という熱いホスピタリティマインドと共に、非言語コミュニケーションと言語コミュ二ケーションの能力を磨き続けることが重要です。

修正(1)