本日2月19日は、ニ十四節季では「雨水」。
これは「草木の目が出始める頃」という意味で、ここ数日は手紙の季語も「雨水の候」が使えます。
季語といえば、研修の際、「なぜ時候のあいさつを書かなければいけないのですか?」という質問を受けることがあります。
確かに、手紙(特に 儀礼文書)を書く際には、ニ十四節季を基本に それぞれの季節を美しい言葉で表した「季語」を用い、「時候のあいさつ」を書くのが慣例となっています。
では、なぜそうするのかというと、会話をする時に、いきなり用件を切り出したりしないのと同じです。
つまり、手紙でも、まずは季節の話しなどで、書き手と読み手に和やかな雰囲気をつくったあとで用件を切り出すほうが、相手もスムーズに内容を受け止めることができるだろうという 読み手に対する「心遣い」の表れなのです。
となれば、時候のあいあつは、書き手にとっても侮れません。
いずれにせよ、季語を用いた「時候のあいさつ」は、日本人が長い年月をかけて育んできたコミュニケーションの「文化」であり「知恵」なのだと痛感します。