この春、社会人になる学生の皆さんを対象に講演をしました。
テーマは「多様性の時代に求められる“対人関係能力”とは」。
他者との差異が際立ち、曖昧なことも多い多様性の時代に、人間関係において、“どちらが正しいのか”というひとつの答えを早急に求めようとすると、なかなか上手くいかない場合が多いものです。
そのような問題を解決するためのヒントとして、「認知的不協和」や「ネガティブ・ケイパビリティ」という理論があります。
つまり、多様性の時代には、“白か黒か”だけでなく、あえて“グレーでいること”ができる能力、また、その“グレーの状況をポジティブに受けとめ、前に進む能力”が求められる訳ですが、その対局にある考え方を私は「しまうま思考」と名付けています。
さらに言えば、「しまうま思考」とは、自分と違う価値観や考え方に直面した時に、“白と黒は、果たしてどちらが正しいのか”というように、二者一択で極論の答えを性急に求める考え方です。
多様性の時代に、求められる対人関係能力とは何か。
それは、“黒か白かも扱える、かつ、グレーも扱える能力”に他なりません。
「しまうま思考」だけでは苦戦するのが、曖昧が多く、他者とは差異があることが前提の多様性の時代なのです。
