資生堂の「女性の活躍」と「秘書」

本年に入り、女性リーダーの育成に関する研修を担当させいただくことが多くなりましたが、先日、株式会社資生堂の初代社長、福原信三氏の「男女すべからく働くべし」のご提唱について話しをうかがう機会がありました。

福原信三氏といえば、株式会社資生堂を世界的企業に発展させる礎を築かれた経営者ですが、まず驚くべきことは、このご提唱が、なんと1927年(昭和2年)に示されていたことです。

さらに驚いたのは、福原氏が女性が働くことに意味を認め、さらには女性を管理職に登用しようと思われるに至った原因が「秘書の存在」であったことです。

なんでも福原氏が資生堂アメリカ社長在任中に、彼に仕えた現地の3人の歴代女性秘書が非常に有能で、「その女性秘書の存在なくしては、自分の仕事の半分もできなかった」との実体験が、女性の能力に対して信頼を寄せ、国内の女性管理職教育の実施を決断した理由だというのです。

この福原氏の実体験には、まさに「人を支える仕事の重要性」「これからの女性秘書のあるべき姿」が示されていると思えてなりません。

「女性活躍推進法」が施行された今、接遇や事務的などの間接的な補佐に留まることなく、経営に関わる領域を直接補佐することができる能力ある秘書の存在が、秘書の可能性と未来をひらきます。

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